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2016/08/22

信託って何?

信託とは、
(1)特定の者(受託者)が、
(2)財産を有する者(委託者)から移転された財産(信託財産)につき、
(3)信託契約、遺言または公正証書等による自己信託により(信託行為)
(4)一定の目的(信託目的)に従い、
(5)財産の管理または処分およびその他の当該目的の達成のために必要な行為をすることです(信託法2条1項)。

信託の機能 
(1)財産権の性状の転換
 委託者は、信託前は、財産に対して所有権という物理的権利をもっていましたが、信託によって、そこから生じる利益を受け取るという債権的権利(受益権)にかわります。
(2)主体の転換
 委託者の所有権が受託者に移転して、それを受託者が管理もしくは処分することで受託者の信用・ノウハウを活用することができます。 つまり、委託者や受益者の事情に左右されずに、当初結んだ信託契約の目的に沿った財産管理もしくは処分が可能となります。 また、利益を得る受益者を変更・承継により転換できます。
(3)倒産隔離
 a.委託者からの倒産隔離
 信託財産は受託者に移転されるので、原則、委託者の倒産の影響を受けません(債権者詐害的な信託は除く)。
 b.受託者からの倒産隔離
 信託財産は、受託者が分別管理等の義務を果たしていれば、受託者からの独立性が法的に担保されており、受託者の倒産の影響を受けません。